ブラック企業とは人間関係が悪い企業である

職場での労働環境に悩みを抱えている人は少なくない。報道関係でも頻繁に取り上げられるようになった「ブラック企業」の話を聞き、今の自分が置かれた状況はどうなのか考えることもあるだろう。また、「ブラックである基準」としてよく取り上げられるのは「長時間残業」「サービス残業」であることが多いが、果たして本当にそれだけだろうか。たとえ定時上がりが多くても、上司や同僚との人間関係がうまくいかないことや、仕事で無理難題をふっかけられる状況に置かれていることも、その度合いによっては「ブラック」というのではないだろうか。
さらに、企業全体ではなく、その中の1部署だけが「ブラック」の可能性を秘めていることもある。残業が少ない故に傍目にはわかりにくいものの、1社員に対する部署内の態度がひどいものであった場合も、その人にとっては「ブラック部署」と言える。中には、それが原因で部署異動願を出した人や、最悪の場合は退職に追い込まれたケースもある。こうなったときの一番の問題は、企業または部署全体に「自社・部署がブラックである自覚がない」可能性が高く、危機感がないことだろう。
また、社会人になったばかりの新入社員がブラックな職場に放り込まれたときも問題だ。基準にできる事例が自分の中にないために「これが会社というものである」「これが社会人の人間関係である」と誤解をしたまま、世間の常識から隔離されていく悪循環が生まれやすくなる。このようなことを避けるためにも、誰かがどこかで気づいて、それを改善できる制度が必要ではないだろうか。

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